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『シェイプ・オブ・ウォーター』観ました。


『シェイプ・オブ・ウォーター』観ました。

2018.3.14 なんばパークスシネマ

アカデミー賞では作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞の四部門、ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞などを受賞しています。

1962年の宇宙開発などに力を入れ、ソ連と競い合っていた時代です。航空宇宙研究センターで清掃員として働くイライザは子供の頃のつらい経験から言葉が話せなくなり、普段は手話で会話しています。職場にいる親友の女性は黒人で、お互いに信頼しあい、とてもイライザのことを心配してくれています。家に帰ると、アパートのすぐ隣に住むゲイの初老の男性と仲良しで、毎日部屋を訪れては手話で色々と会話を楽しんでいます。

イライザの毎日は平凡で、朝起きてから夜眠るまでほぼ同じことの繰り返しです。ある日職場の実験室の前で清掃をしていると、博士が腕から血を流し、部屋から出てきます。驚いたイライザはその部屋を掃除するように言いつけられ、慌てて実験室に入ります。そこには、二本足でからだにはウロコ、顔は魚のようなブルーの色彩の半魚人がいました。イライザはその生物に驚くけれど、なんだかやたらと気になり、とても興味をもってしまいます。

その日から半魚人のことが気になり、周りの目を盗んでは実験室に入り、半魚人と触れ合うことを試みます。自分のランチ用のサンドイッチと一緒にゆで卵を持って行き、水槽のところにゆで卵を置いてみます。半魚人は水槽の中から顔を出し、大きなうなり声をあげて威嚇しますが、イライザにはそれを恐怖に感じません。半魚人もほかの人間とイライザは少し違うということに気付き、警戒心を解放していきます。半魚人はゆで卵を食べたので、イライザはまたゆで卵を持って行こうと決めます。

そうやってイライザと半魚人の距離が縮まってきたある日、半魚人は博士たちからからだに電流をながされたり、ぶたれたり、ひどい拷問にあいます。隠れて様子をうかがっていたイライザは、半魚人が解剖されるかもしれないということを聞いてしまいます。

どうしても半魚人を助けたくなったイライザは、親友のゼルダとゲイの隣人のジャイルズに手伝ってもらい、なんとか半魚人を実験室からイライザの家まで連れてくることに成功します。半漁人とイライザは一緒に暮らし始めますが、いつまでもここにいるわけにもいかないので、半魚人を海へ返してあげようとします。雨の日に増水した運河から逃がしてあげるという方法なのですが、イライザの居場所を突き止めた宇宙センターの博士に見つかってしまいます。

 

面白かった。時代設定が1962年で、ソ連との冷戦下ということなのですが、博士が実はソ連のスパイだったり、半魚人を人間の代わりにロケットに乗せようとか、解剖しようとか、、、なんか本当に当時ならありそうな感じです。お話も雰囲気もファンタジーなのですが、若干ブラックユーモアも効いていて、なんとなくティム・バートンっぽさを感じたりもして、、。

言葉を話すことのできないイライザですが、とても堂々として言いたいことは毅然として訴え、話せないことのハンディキャップなんて微塵も感じさせません。それに、半魚人に興味を持ってからのイライザは、こっそり実験室に忍び込んだり、見るだけではなくてもっと近づいて半魚人のことを知りたくなってゆで卵を使ってみたり、、、好奇心旺盛でお茶目なイライザがとってもかわいいです。

その後、半魚人を助けるために奔走するイライザはますます頼もしくて力強いです。恋は盲目ってことかもしれないですが、、、。決して美人とは言えないイライザですが、感情を抑えきれなくて、自分を信じて勇気のある行動をとる様子は励まされます。

やや女子向けなお話ですが、面白かったです。

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