映画のこと

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は2回観るべき。


この映画はただの娯楽の映画じゃなかった。

<あらすじ>

TVで活躍する有名俳優のリック・ダルトンはスタントマンで付き人、そして親友でもあるクリフ・ブースと常に行動を共にし、信頼しあう仲でした。クリフには昔、自分の妻を殺したのではないか、という妙な噂があるものの、リックとの関係は主従であり親友であり二人を揺るがすものはなにもありませんでした。

しかし、リックは自分の人気がだんだん右肩下がりであることは身に染みて感じていました。俳優としての仕事の取り組みはさすがなものですが、自分の使われ方がかつてとは変わってきていて、自分主演のシリーズものが、単発物の悪役へと変化して行っているのです。

演技力はさすがのものなのですが、このままでは落ちぶれてしまうとプロデューサーのマーヴィンから声をかけられ、イタリア映画に出ないか?と誘われます。

イタリア映画は三流であると疑わないリックは、マーヴィンの誘いがショックで、クリフに自分の不甲斐なさを訴えていました。車の中から隣の家に住む新進の監督ロマン・ポランスキーと、妻であり女優のシャロン・テートとが二人でいるところを目撃します。こんな有名な監督が隣に住んでいるということは自分にも運が回ってくるかもしれない、、と勝手にいい気になり、落ち込んでいたことを忘れます。

ある日クリフは、リックの車を運転していたときに何度か見かけていたヒッピーの女の子を車に乗せ、家まで送っていくことになりました。そこはヒッピーの仲間と暮らす元映画の撮影所で、かつてリックとクリフもそこで仕事をしたことがありました。そこの所有者であるジョージの土地はヒッピーたちの巣窟となっていました。

イタリアで映画を撮って帰国したリックとクリフは、ポランスキーの隣の家に戻ってきました。ヒッピー三人が金持ちの俳優たちは人を殺すドラマを見せて殺し方を教えたんだから、その俳優たちを殺してやろう、という無理やりな理由で、リックの家を襲撃します。

本当にあったシャロン・テート事件がベースにあります。

リックの家を襲撃した事件は本当は隣のポランスキーの家を襲撃したものなのです。

実際にあった事件で、ポランスキーは海外にいたため留守にしていて、妻であるシャロン・テートと、二人の友人であった三人も共に殺されてしまったのです。それもポランスキー監督やシャロン・テートを狙ったものではなくて、そもそも人違いの殺人だったとか、、、。

約50年前の凄惨なこの事件を当時子どもだったタランティーノ監督が記憶していて、ちょうどハリウッドも変化を遂げた時代とともに描いたそうです。

私はこの映画を2回観に行きました。

最初は何の予備知識もなく、ただブラピとディカプリオが主演で監督がタランティーノなので、特に何を訴えるような映画でもないんだろうな、、でもブラピはカッコいいし、観に行こぉ~~~、、、。って、お気軽に観に行ったわけです。そもそも私、タランティーノは苦手なのです。ドギツイでしょ?暴力シーンとか、、。

で、途中まで普通になんの緊張もなく観れるじゃないですか。あんまり考えることもなく、、、だんだん人気が下降気味の俳優と、ちょっと訳ありのスタントマンと、、、。

でもね、分かりづらいんですよ。色んな人が登場するけど、隣に住むポランスキーと妻のシャロン。ポランスキーとシャロンがプレイボーイマンションでパーティーを楽しむシーンがあったり、ヒッピーたちの生活が出てきたり、、、。

勉強してからもう一回観るとよくわかる!

映画を観たあと、ってレビューを読みに行ったりするんですけど、私、レビューを読みに行くまでシャロン・テート事件のことなんて全く知らなかったんですよ。だからもちろんこの映画に描かれる最後の事件のことも頭のおかしいヒッピーが勝手な逆恨みで凶行に及んだ作り話だと思ってたんですけど、、、、

違うやん!!

ホンマにあった事件やん!

そうなると、調べますやん、気になりますから。

色んなサイトで実際の事件のことが書いてありました。もぉ~~、怖すぎぃ~~。ただただ怒りですよね、、この事件。

それに伴い、ポランスキー監督のこともちょっと調べてみると、この監督の人生もいずれ映画化されるであろうと思わせるほどの波乱万丈、、、。

私が2回観たからっていうのももちろんありますけど、2回観ることをオススメします。2回観たら、めちゃくちゃわかりやすい。

そういうことかぁ~~~~、、って。

タランティーノ監督の作品って好きじゃなかったんですけど、、、っていうか、ちゃんと観てなかったですが、今回の作品、私めっちゃ好きです。

音楽もいいですし、画作り、演出、、、すべてがセンスいいですよね?

好きです、この作品!

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