『バーバー』
2001年の作品
監督>ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン(コーエン兄弟)
キャスト>ビリー・ボブ・ソーントン、フランシス・マクドーマンド
『バーバー』は照明がすばらしい
この映画は映像が綺麗です。すんごく綺麗。
DVDはモノクロ版とカラー版があって、私はカラー版を観たのですが、
映像の色彩ではなくて、照明です。
撮影はモノクロのフィルムではなくて、カラー用のフィルムで撮影したものをモノクロに変換してあるそうです。
もう照明さんバンザイ。好きに時間かけてください、みたいな照明美!
全体にセピアのトーンが多いんですが、明暗の生かし方といいますか、
もうとにかく照明がキイテル!って映像です。
私は以前にビデオの制作の仕事をしてたことがあるんですが、照明ってとっても大変。照明に凝るとそれはそれは恐ろしいほど時間がかかるんです。
照明さんを待ってる方もなかなか大変でしたが・・・。
でも、照明によって、映されるモノがどう生きてくるか、
生かすも殺すも照明しだいなのですよ。
『バーバー』は静かなサスペンス
お話しの内容ですが、、、とにかく静か。
エドという主人公が義理の弟と散髪屋を営んでいるのですが、とにかく無口、無表情。
ある日ドライクリーニングの商売をしているという客がやってきます。
エドはその男の話に興味を持ってしまい、資金繰りのために自分の妻の不倫相手である妻の職場の上司を恐喝することを思いつきます。そんな平凡な日常を覆すような出来事から、思いもよらない災難に巻き込まれていくというお話です。
ストーリーはある事件がおこるわけですからサスペンスですしドキドキするものなんですが、とにかく静かなんです。なんてったってエドは無口で無表情ですし、それに仏頂面ですからね、、。
登場人物も少ないですし、会話自体があんまり頻繁にないわけです。少しでも眠いときに観たら、たぶんスヤスヤ寝てしまいます。
元気なときに観ましょう。
この主演のビリー・ボブ・ソートン。『チョコレート』とい映画にも主演していましたが、こんな無表情の役が本当にお似合い。
絶対話しかけたいと思わせない、あのアメリカ人らしくない無骨な表情。
ある意味日本人っぽいかも?
この映画では、ずーーーーっとタバコを吸ってます。
カッコイイとか似合ってないとか、そういうんじゃなくて、
くわえてないと死ぬのか?ってくらい吸ってます。
なんだか不思議な映画でした。
コーエン兄弟の映画といえば『ノーカントリー』
「ノーカントリー」は怖かったぁ~。
これは映画館で観ましたけど、マジで怖い。ちょっとした出来心の持ち逃げが、追いかけられ、追い詰められ、、、逃げても逃げても追われてる恐怖、、、半端なく怖かったぁ~。
それも、追手のインパクトはすごいです。
追ってくる殺し屋のシガーはハビエル・バルデム。
追われる主人公のモスはジョシュ・ブローリン。
「ノーカントリー」は是非もののおすすめ映画です。